ねえ、うさこ。
看護師ってオムツ換えたり注射したりするんだよね。
うん、そうだね。
全然イメージがわかなくてさ。
私にできるのかなぁ?
大丈夫。みんな最初は不安だよ。
オムツ交換や注射。
私が看護師になることを考えた時、それができるかが不安で迷う部分がありました。
人のおしっこやうんちなんて扱ったことないし、抵抗なくできるのか?
間違って注射をして医療事故を起こしてしまわないか?
そもそも看護師ってどんな仕事をしているの?
目次
看護師ってどんな仕事をしているの?
1.そもそも「看護」って何?
看護って何?と聞かれたらあなたは何と答えますか?
病気になった患者さんのお世話をすることでしょ?といったところでしょうか。
ウィキペディアで何と記載されているが調べてみました。
看護(かんご、英: Nursing)は、個人や家族、地域社会が最大限の健康を取り戻し、できる限り質の高い生活ができることを目的とした支援的活動である。職業人である看護師の行う実践を指す場合が多いが、患者の家族などが病気や障害などを理由に生活上の困難を抱えている患者などに対して日常生活における世話や情緒的に支えることなどを含むこともある。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
つまり、患者さんが病気から回復するのを助けることが看護だということですね。
そして看護師の仕事とは、その助ける内容のことなのです。
2.看護師とは
看護師は法律上次のように定義されています。
「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二〇三号)
※じょく婦っていうのは出産したばかりの女性のことです
3.療養上の世話とは
療養上の世話は、看護師が自ら考え判断して行うことのできる業務です。
具体的には以下のような内容になります。
- 患者さんの観察
- 環境を整える
- 食事の世話
- 身体の清潔保持と排泄の介助
- 生活指導
では順番に解説していきましょう。
1.患者さんの観察
体温や血圧を測定したり全身を観察したりして、変わったところや異常がないかをみます。
患者さんの病気の種類などによって観察する項目を考えます。
例えば肺炎で入院した患者さんの場合、発熱がないかや呼吸状態、痰の性状やあるいは血液検査の結果や肺のレントゲンなどといった具合です。
2.環境を整える
室温を調整したり掛物を調整したりします。また室内のにおいや騒音についてもみていきます。
例えば発熱があって悪寒のある患者さんに電気毛布を使用したり、逆に暑がる患者さんに氷枕を使ったりなどします。
病気になると、においや音に敏感になることがあります。
ちょっとした香水のにおいや食事のにおい、看護師が廊下を歩く音や話し声などが患者さんにとって苦痛となるのです。
3.食事の世話
患者さんの中には自分で食事をするのが困難な方もいます。
そのため配膳を行ったり、食事を食べさせてあげたりします。
患者さんが難しいところを手伝います。
中には口から食べることが難しい患者さんもいます。
その場合、鼻からチューブを入れたり胃に穴を開けたりしてそこから栄養物を注入します。
あとは点滴を行う場合もあります。
4.身体の清潔保持と排泄
患者さんの中には入浴ができない方もいます。そのような場合、週に何度か患者さんの体をタオルで拭いて清潔に保ちます。
自分でできる方はタオルを渡すだけですし、寝たきりの患者さんだと寝た状態のまま体を左右に向けて拭きます。この時衣服の着替えも行います。
また入浴ができる場合も、転倒の危険がある患者さんは付き添ったり、自分で洗うことが難しい場合に代わりに頭や体を洗ってあげたりします。
排泄の介助は、オムツ交換やトイレ誘導のことです。
トイレに行くことが出来ずオムツをしている患者さんのオムツを定期的に交換します。その時にお湯を使って陰部を洗うこともします。
また歩行が困難な患者さんをトイレまで連れて行ったり、立ち上がって座るまでやズボンの上げ下げを手伝ったりします。
ポータブルトイレを使用している患者さんもいます。
5.生活指導
入院中は看護師が患者さんの健康管理を行っていますが、退院後は患者自身で行っていかなければなりません。
患者さんが自分で健康管理できるように指導します。
例えば内服の調整だったり、食事や運動についてなどです。
薬は、薬を入れることのできるポケットのついたカレンダーや曜日ごとに分けられたケースを使用することを提案し、入院時から自分で管理できるように練習します。食事や運動もどんなものや方法やいいのかを説明したりします。
これは看護師だけでなく、栄養士やリハビリスタッフなど、他の職種とも協力して行われることが多いです。
看護師の仕事のイメージが湧いてきたでしょうか?
病気になった子供をお母さんがお世話するようなイメージですね。
これを仕事としてやっているのが看護師です。
そして療養上の世話について言ったのが、みなさんご存じのナインチンゲールです。
ナインチンゲールは、自身の著書である「看護覚え書き」の最初の部分で次のように述べています。
「すべての病気はその経過のいずれかの時点においては概して回復作用であり、必ずしも苦しみを伴わない。」
人間には自然治癒力が備わっているよ、って言っているんですね。
そして看護師の役割は、その力を発揮できるような援助を行うことなのです。
少し長くなったので、続きは次回へ。
ふぅ、疲れた~。